家のWi-Fiが遅い?3分でできる原因診断と解決法
「動画が止まる」「Zoomが切れる」「スマホの読み込みが遅い」
家族から「またWi-Fi調子悪い?」と言われるたび、ため息が出ますよね。
実は、家庭のWi-Fi問題の8割はルーターの置き場所と周波数の選択ミスが原因です。高額な機器を買い替える前に、まずは3分の診断で原因を特定してみましょう。
まず試してほしい3つのこと
1. ルーターの位置をチェック
床に置いてませんか?
Wi-Fiの電波は下向きに飛びにくいんです。床から1.2〜1.5mの高さ、できれば家の中心に近い場所に移動してください。
❌ 避けるべき場所
- テレビの裏(金属が電波を遮る)
- 棚の奥(壁で囲まれている)
- キッチン近く(電子レンジの電波干渉)
- 床の上(電波が床に吸収される)
✅ 理想的な場所
- リビングの棚の上
- 廊下の少し高い位置
- 階段の踊り場
2. 5GHzに接続し直す
スマホのWi-Fi設定を見てください。SSID名に「5G」や「a」がついたネットワークがありませんか?
2.4GHzと5GHzの違い
- 2.4GHz:遠くまで届くが遅い、電子レンジなどの影響を受けやすい
- 5GHz:近距離なら断然速い、電波干渉が少ない
まずは5GHzに接続してみてください。それだけで体感速度が変わることがあります。
3. 速度テストで原因を特定
Fast.comやSpeedtestで速度を測ってみましょう。
測定手順
- ルーターの1m以内で測定(近距離)
- 問題の部屋で測定(遠距離)
- 再度ルーター近くで測定
結果の見方
- 近距離で速いのに遠距離で遅い → 電波が弱い(位置の問題)
- 近距離でも遅い → 回線かルーターの問題
- 夜だけ遅い → 近所のWi-Fi混雑
症状別の対処法
パターン1:近くでも遅い(20Mbps以下)
原因:回線の混雑またはルーターの不調
解決策
- ルーターの電源を30秒OFF→ON
- 有線LANで直接接続して速度確認
- 改善しなければプロバイダに相談
パターン2:離れると遅くなる
原因:電波の届きが悪い
解決策
- ルーター位置の見直し(上記参照)
- 中継器やメッシュWi-Fiの追加
- 2階建ての場合は1階中央、2階に中継器
パターン3:夜だけ遅い
原因:近隣のWi-Fi混雑
解決策
- 5GHzへの切り替え
- ルーターの設定でチャネルを36〜48に固定
- 帯域幅を80MHz→40MHzに変更
パターン4:Zoom会議が途切れる
原因:速度より遅延(ラグ)の問題
解決策
- 会議用PCだけ有線接続
- 他の機器の動画視聴を一時停止
- 5GHz接続の確認
よくある勘違い
「2.4GHzの方が速い」
→ 遠くまで届きやすいだけで、速度は5GHzの方が上です
「中継器をたくさん付ければ速くなる」
→ 実は逆効果。中継器を重ねるほど遅延が増えます
「最新規格にすれば必ず速くなる」
→ 置き場所が悪ければ最新機器でも遅いまま
速度の目安
用途別に必要な速度をチェックしてみてください:
- SNS・メール:1〜5Mbps
- 動画視聴(HD):5〜25Mbps
- 動画視聴(4K):25〜50Mbps
- Zoom会議:上り下り各10〜20Mbps
- オンラインゲーム:30Mbps以上
契約速度の3〜8割出ていれば正常範囲です。
それでもダメなら買い替えを検討
ルーター買い替えの目安
- 購入から5年以上経過
- 頻繁に再起動が必要
- 設定画面が開けない
- Wi-Fi規格が古い(11n以前)
おすすめの機能
- Wi-Fi 6(11ax)対応
- メッシュWi-Fi機能
- ビームフォーミング対応
まとめ
Wi-Fiが遅い原因の多くは設定や置き場所にあります。新しい機器を買う前に:
- ルーターを1.2m以上の高さの中央寄りに移動
- 5GHzネットワークに接続
- 速度テストで近距離と遠距離を比較
これだけで劇的に改善することがあります。15分の作業で数万円の出費を避けられるかもしれません。
ダメ元でも、まずは今のルーターで最大限のパフォーマンスを引き出してみてください。意外な盲点が見つかるかもしれませんよ。